犬の鼻血の原因は、このようなものがあります。
外傷、鼻腔内異物、副鼻腔炎、血小板減少症、高血圧、腫瘍、多発性骨髄腫、凝固異常、特発性、犬糸状虫症、レプトスピラ症、殺鼠剤中毒(抗凝固性のもの)
この中で、一時的な出血で止血できることもありますし、止血が困難で何かしらの治療を行わないと止まらない鼻血もあります。
鼻の中、鼻腔、副鼻腔に腫瘍がある場合、鼻血が見られることがあります。これは、特に鼻が長い大型犬、ジャーマン・シェパード、コリー、アイリッシュ・セッターでは高率にみられます。また、大型犬の場合には、出血量も多くなることがあり、鼻から出てくるだけではなく、喉の方にも流れるために吐血をすることもあります。
こららの犬種に限らず、老齢の犬では鼻血の原因が、鼻の中の腫瘍よることが多くみられます。
また、若い犬では、腫瘍よりは、外傷(ケガ)であったり、異物が混入したり、先天性の血液凝固異常といい、出血した場合、血液が凝固しづらい為に起こる鼻血がよくみられます。
老齢犬:腫瘍、若い犬:ケガや血液が固まりにくい先天性の病気
が多くみられます。
家庭でできる処置に限界があります。できるだけ動物病院を受診してください。もし動物病院に到着するまでにできるなら、鼻を氷や保冷剤などで冷やしながら向かってください。冷やされた血管は収縮し、鼻血が止まりやすくなります。しかし、犬が嫌がったり、興奮するようでしたら、無理に冷やすのは逆効果になることもありますので、ご注意ください。
血小板減少症があれば、内科的な治療を行います。また、鼻血が軽度であれば入院しての経過観察になることがあります。また、重度であれば、犬に鎮静をかけてから鼻に止血のための薬剤を染み込ませたガーゼをそっと挿入することもあります。
何れにしても、血液検査やX線検査、そして鼻血の原因を特定することが優先されます。