犬の僧帽弁閉鎖不全症を悪化させるもの
犬の僧帽弁閉鎖不全症を悪化させるものがいくつかあります。
高血圧、腎不全、強い痛み、ステロイド剤、高ナトリウムの食事です。
犬の僧帽弁閉鎖不全症には、肥満が病気を悪化させると思われることがありましたが、研究の結果、肥満が原因で僧帽弁閉鎖不全症が悪化するという結果は得られませんでした。
すなわち、犬が僧帽弁閉鎖不全症になった場合で、その犬が肥満だとしても頑張って痩せる必要はないということです。
高血圧
犬の高血圧は、いくつかの病気でみられます。それらの病気でみられる高血圧が、心臓への負荷を増す原因になります。
犬の全身性高血圧症を起こす病気には、慢性腎臓病、副腎皮質機能亢進症、高アルドステロン症などがあります。
強い痛み
痛みが心臓病を悪くするのは、強い痛み→痛みによるストレス→交感神経の活性化→全身性高血圧という流れからです。
ステロイド剤
ステロイド剤を2週間以上続けて与えた犬で、全身性高血圧症が認められています。犬に対して、ステロイド剤を使う場面は多く、アトピー性皮膚炎、アレルギー性疾患、抗がん剤としてや、その他消炎効果や自己免疫関連性の疾患など、ではある程度長期間にわたって投薬されます。
高ナトリウムの食事
犬に食塩(ナトリウム)を与えると、体を循環する血漿の量が増えます。それは心臓に負荷を与えることになります。犬では、高ナトリウムの食事で、全身性の高血圧症がみられるという報告はありません。