貴重な教え そして反省
春らしいものがたくさん見られるようになりましたが、今日はとても風が強いですね。
関東地方の春一番がどれだったか確かではないとの天気情報をみましたが、今日の強風はまるで春一番のようみも見えました。
先日ワンコを連れていらした飼主さんがいろいろとお話をしてくださいました。
「先生ね、こんな話を聞いたのだけど、もっとこうした方がいいわよ。」
それは、お散歩で出会った方から聞かれたというお話でした。
いわゆるクレームです。
その内容はいくつかありました、それぞれが具体的なお話ではなかったために、ある程度は僕自身が自分なりに解釈しなければならないこともありました。
動物病院の診療、手術というものはとても専門性の高いものの一つだと思いますので、そのご意見に対して自分なりの考え方を述べることは容易なことです。
「それはこういう意味です。」とか、「仕方がないことです。」などと言ってしまえばそれで終わってしまいます。
絶対に聞いて終わりにしてはいけない貴重なお言葉でした。
ご自身はいろいろと僕に感謝や激励の言葉をくださり、当院の診療に対してご理解されており、満足していると言ってくださいました。
お話をしてくださった方は、とても言い辛いことをお話されているという感じではありませんでした。
先生のことを信頼しているし、これからもずっとここで診てもらいます。と、言いながら、おそらくはもっとこうすればいいと思いますと貴重な教えをお話しくださいました。
僕の勝手な解釈かも知れませんが、自分が懇意にしている者に対するよくないお話を聞いたことが辛かったというような印象です。だから、こうすればきっといいですよ。と伝えずにはいられなかった。そのような大変に思いやりを感じる熱弁でした。
そこで聞いたお話を全て実践しようと決めました。
年々当院で受診されるどうぶつの数は増えていて、特にこの1-2年の伸びは顕著です。
動物病院の診察数などの統計を見ますと都内の平均のおおよそ2倍の数で、近隣の方々だけではなく、お引っ越しで遠くに行かれた方々も引き続き通って来られます。
そのようなお一人お一人に心を通じ合うような診療を心がけることが僕の信条です。
それができていない場面をご指摘いただきました。
実際にこのようにお話をしてくださることはどれだけ貴重なことかと思います。
僕は年間で結構な数の本を読みますが、どの本よりも大切なことを教えていただけた気がします。
また是非いろいろな声を聞かせていただきたいと思います。
できればもっといろいろな方々からのお声を。
そして、多くの方々にもっともっと安心をご提供できればと考えます。
初心を大切に、新しい春を迎えます。