日本橋動物病院だより

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アメリカに行ってきました。 -犬の創外固定-

少し寒いくらいの日が増えてきましたね。
暑い日もありますが、とても過ごしやすい季節になりました。

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まずはお知らせです。
9月30日(火)の夜の診療は園田がおりません。
5時から8時の診療は佐藤が担当させていただきます。
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今月はじめにアメリカに行ってきました。
アイオワ州立大学で行われた創外固定と呼ばれる手技を勉強してきました。

創外固定とは、骨折の治療に使う治療方法です。
ほとんどの骨折はプレートを使う方法で、創外固定ではない方法で治療をします。
この手技がどこで役に立つのかまだ不明です。
しかしながら、できるようになっておかなければならないものだと考えました。

日本では細かな方法を教わる機会はありません。
そこで、このコースが開催されると知ったときに、すぐに申し込んでみました。
まだ詳細が載っていませんでしたので、メールで問い合わせましたら、まだ1年以上も先のことだから、決まり次第に案内しますという回答でした。

今年、2014年9月に開催されるコースを2013年9月に開催されると勘違いをして、2013年になったばかりの1月に問い合わせをしてしまいました。

とても有名な先生からの直々の返信でした。
それから1年半以上が経ち、待ちかねたコース開催でした。
その前に行った海外コースも偶然にアイオワ州立大学でした。

今回で3回目のアイオワ州立大学でした。
初めて行ったときに、大学からホテルに向かう帰りのタクシーの中で、もうここに来ることはないだろうと思ったのが3年ほど前。
まさか3回も来ることになるとは。

今回の参加者はおおよそ50名。
ほとんどがアメリカからでした。
その他にも南米はじめ、いろいろな国から来ていました。
毎回のことですが、日本人は一人です。
今回は韓国から2名来ていました。

成田からシカゴの空港へ行き、そこからアイオワのデモインという空港に行きます。
乗り継ぎが短くて結構大変でした。
入国審査の列がとても長く、乗り継ぎ便に間に合わないかと何回も思いましたが、どうにか間に合いました。
途中で、列に並んでいた人が、間に合わないから先に行かせてもらえないかと係の人に言っていましたが、「順番を待ってね」で終わりでした。

僕は何回かめの渡米ですので、入国審査をマシンで行うことができてラッキーでした。
あれだけで1時間以上は短縮できました。

空港からホテルまでは車で1時間。
おそらくは同じコースに参加するのだろうと思われるアメリカ人の女性2名と同じシャトルバスに乗って。

ホテルではあまりレストランを使いたくなかったので、初めて持ってきたカップラーメンをコーヒーメーカーのお湯で作ったのはよかったのですが、箸がなく
歯ブラシの柄で食べました

創外固定のコースは3日半。
講義と実習を繰り返します。
実際に手を動かして修得します。

今回のコースはアメリカのある会社の製品を使ったものです。
この会社の製品を日本で販売しているところがあります。
今回はそこの会社の社長さんともう一人が見学をしていました。
日本人の参加者は僕だけでしたが、見学者が他に2名いました。

その会社の方にお話を聞きますと、日本でもこのようなコースを開催したいとのことで、見学をして日本開催の準備をしているとのことでした。

僕はラフなパーカー姿で参加者の席に座っていましたが、その方々はスーツ姿で2人揃って後ろの方にいましたから、一人の参加者から、君のボディーガードみたいだねって言われてしまいました。

新しく学ぶことですので、1日、1日と日が経つごとに身に付いているのがわかります。
来る前には本の世界のことでしたが、終わる頃には初日とは違う自分がいました。
それでもまだこらからです。
やっと始める準備ができたようなものです。

このようなコースではだいたいペアを組んで実技を行います。
僕と組んでくれたのがアメリカ人の女性でした。
最終日に彼女は少し早めに帰らなければならなかったようで、僕のテキストにメールアドレスを書いてくれました。

この手技を自分の動物病院でやったら、第一症例目の写真を送るようにしよう!と言って。

どちらが先に送れるか。
競争ではありませんが、きっと治療方法などの相談にはのってくれそうです。
講師をつとめてくれた教授は、僕が持っていた彼の書いたテキストにサインをしてくれました。
帰国してからも何でも相談しなさい。
そう言ってくれました。

アイオワ州立大学にまたメールでも相談にのってくれる教授が増えました。

どうしてもできるようになっておきたかったものはアイオワ州立大学に多かったということでしょうか。

12月はラスベガスです。
整形外科と神経外科。
それが終わると、しばらくは海外のコースの予定はありません。

日々の診療を慎重に行ってきたいと思っています。