小さなワンちゃんの骨折
連休が終わり、天気が良い日が増えてきましたね。
若葉の緑がきれいな季節になりました。
当院の入り口にあじさいの鉢が3つあります。
去年の梅雨時期にお花屋さんが仕入れて下さった、ちょっとめずらしいあじさいです。
3鉢ともそれぞれ違う形の花が咲きます。
去年きれいに咲き、冬の間は枯れ木になっていました。
今年咲いてくれるのだろうかと思っていましたら、春先から鮮やかな緑の葉が増え始めまして、今朝ツボミのようなものを発見しましたよ。
あじさいは花ではないとのことで、まさに「つぼみのような」ものですが。
綺麗に咲いて欲しいものです。
そして柴子と。
今の柴子はカーネーションの花束を持っていますよ。
先日、とても小さな子が腕を負傷したとのことで来院されました。
飼い主さまがお留守のときに起こったできごとのようです。
おそらくは飼い主さまも検査前からおわかりだったと思われますが、骨折でした。
体重が1.2kg。折れているところの骨の太さも5mmほどです。
治療がなかなか難しいとされる、いわゆるトイ犬種の骨折です。
このような骨折の場合には、普通僕はプレート固定を行います。
プレートもそれを留めるネジも既製品です。
骨の太さに対して使えるネジの大きさが決められています。
この子の場合は骨の太さが5mmほど。
これに使えるネジは一番小さなサイズですが、それでも規定からみますとギリギリです。
もしこれを使わないとすると、別の手術手技で行う必要がありますが、そうなりますとあまりよい成績が期待できないでしょう。
きっちりと行えば全く問題なしと考えまして、手術準備を行いました。
飼い主さまもとてもご心配だったと思います。
小さな子の骨折の手術方法について、ご自身でもいろいろと情報を集めていらっしゃって、小さな子を多く育ててこられたブリーダーさんからもお話を聞かれたようでした。
手術は特別変わったこともなく、順調に進めることができました。
このような小さな子は手術の後うまく骨がくっついていかないことがあるとされます。
骨折の手術を多く行っている海外の先生も、注意が必要だと言われることがある手術です。
また、仕上がりの本当の結果は、時間がある程度経たないとわかりません。
しっかりと観察を続けていくことにしています。
まずここまでの経過は順調です。
すでに走り回っているようですので、あまり心配はしていませんが、このようなときこそ慎重になりたいと思っています。