日本橋動物病院だより

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海外研修1日目

実はもう研修から帰ってきているのですが、現地で続きを書くことができませんでしたし、自身の記録のためにも記憶が新鮮なうちに残しておこうと考えました。
研修1日目の朝は5時30分に起きました。
時差で体が慣れないなどと言っている場合ではありません。
シャワーや身支度をして6時30分から開いているホテルのダイニングへ行きますと、いろいろと取り揃えてあるビュッフェ形式でした。
シリアルやカリカリのベーコンなど、お代わりをしていただき、いつもはしっかりと食べない朝食をお腹いっぱいに頂いてしまいました。なにせ昨日の夜は、シカゴ空港のスターバックスで買ったサンドイッチの残りでしたから、お腹がすいていました。
7時10分ほど前にフロントに行くと、神経外科のコースを受けにきた人ですかと、気さくな男性に尋ねられ、それがディレクターで獣医外科の世界で有名な先生とわかりました。
もう一人オーストラリアからの参加者のやや高齢と言える先生、僕、そしてディレクターの先生の3名でディレクターの先生の車で大学へ向かいました。
ちなみに、ディレクターの先生はカール先生と言います。
オーストラリアからのその先生は前のブログで書きましたAOコースの会員で偉い方のようでした。
シドニーから来られたようです。
アイオワ州立大学での神経外科コースの初日です。
受付で自分の名前の書かれた封筒を受け取って部屋に入りますと、温かいコーヒーやベーグル、スナックの小袋が自由に取ってもいいですよと置かれています。明日の朝食はホテルではなくこちらで頂くことに決めました。
まず初日は講義のみです。
予定では2日目と3日目に手術があります。
まずは講師の紹介から始まり、今回の参加者がどの国から来ているかも紹介されました。
定員は24名。そのうちアメリカからは4名の参加があり、他は全てアメリカ以外からです。
カナダ、オーストラリア、シンガポール、イタリア、スペイン、イギリス、フランス、など。
そして日本からは僕が一人だけでした。
朝から夕方までずっと講義を聞きました。
全て神経外科です。
特に僕にとって重要なのが椎間板ヘルニアです。
日本では椎間板ヘルニアを起こしやすいミニチュアダックスが多く飼われていますから。
これは首(頸椎)にも起こりますし、背骨の胸の部分(胸椎)や腰の部分(腰椎)、お尻のところ(仙椎)にも起こります。これら全ての椎間板ヘルニアの治療方法も今回のコースの範囲です。
これらの病気の治療方法はもちろんですが、診断の方法や手術における麻酔の方法、そして痛みをいかに取り除くかもテーマになっていました。
昼休みにまわりの方々と挨拶をしたのですが、そこに一人見覚えがある顔がありました。
シカゴの空港のカウンターで何やらいろいろと尋ねていた人です。
しかもその人はホテルまでのシャトルバスも一緒でしたし、朝食ビュッフェの場所にもいた人でした。
もちろん、お互いに同じコースに参加しているとは会場で会うまでわかりませんでした。
彼はイタリア人でファビオさんといいます。
朝食のダイニングで一緒でしたね。カールの車には乗っていませんでしたが、ここまではどうやって来たのですか?と尋ねますと、歩いてきたとのことです。
かなり遠いと思ったけど、どれくらいかかりましたか?と聞きますと、15分くらいだとのこと。とにかく寒かったと体を震わせて答えてくれました。
夕方になり、同じホテルに宿泊している4-5名とホテルに歩いて帰りました。
意外に歩けるものです。
しかし15分では着きませんでしたけど。30分くらい歩いたかも知れません。
でもよい運動です。
ホテルに帰り、みんなにまた明日〜と挨拶をして次の日を迎える事になりました。
あまり話さなかった人もいますが、みんないい人です。
そして明日の夜はカール先生の自宅でワインパーティーがあります。
お酒は飲めませんが、それも楽しみにしています。