日本橋動物病院だより

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謹賀新年

新年が明けました。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
今年は笑う門には福来る精神で乗り切りたいと思っております。
震災のこと、世界的な不況の話、など、あまり明るくない話題が多かった昨年の1年間。
福は待っていても来てくれないかもしれないので、心笑顔で呼び寄せてみたいと思っております。
私にできることは、どうぶつ達の治療をとおしてしっかりと飼い主様とどうぶつ達に向き合い、皆様に福が届くことをお祈りすることだけです。
今年も1対1の細やかな診療を心がけていきますので、どうぞよろしくご鞭撻くださいますようお願い申し上げます。
年末は整形外科の手術が続きました。
膝蓋骨脱臼の整復手術やレッグペルテス(虚血性大腿骨頭壊死症)とよばれるものです。
どちらも手術が必要なものです。
膝蓋骨脱臼がみられた飼い主さんは意外にもとても明るい方々で、最近2件の手術をしましたが、それぞれの飼い主さんは大変に前向きで常に笑顔でお話ができる方々です。
前々から覚悟はできていました。
そのようにお話しされて手術のご希望がありました。
次第に悪くなることがある脱臼です。
少し症状がみられた頃からいろいろなお話をさせていただいて来ました。
はじめは当然のことですが深刻なお話になりました。
ただ、まだ症状が軽いので、その頃は悲観的なものではなく、いくらか手術回避も考えられるものでした。
次第に膝を痛がったり、片足を挙げて3本足で歩くようになることが増えてきます。
その時でさえまだ手術が必須であるような状態ではありません。
しかしだんだんと飼い主さん達が手術の必要性をお考えになる頃、決断の時がやってきます。
ある程度覚悟ができている!
そのような感じを受けながらの診療になります。
レントゲン検査をして脱臼の様子や足の様子を診て手術の方法を検討します。
手術が決まり、その当日から入院していただき、数日で退院です。
この膝蓋骨脱臼の整復手術にはいろいろな方法があります。
このようないろいろな方法がある手術というものはそれぞれ脱臼の状態によって手術方法を選ばなければならないということと、手術方法の選択肢にはこれが最善であるというものが少なく、それぞれの選択肢に利点と欠点があるものが多いと思います。
いろいろと手術をする中で、これが最善であろうという手技が見つかってきたと思っています。その中でもいろいろと状態によって手技を変えていかなければなりません。
整形外科の手術はそのあたりが興味深いところです。
今年も神経外科、整形外科手術に力を入れていきたいと考えております。