はじめの「何となくおかしい」が正しいこと
毎年節分のイベントがあった水天宮ですが、今年はなさそうですね。
もしかしたら何かアナウンスがあったのかもしれませんが、見落としてしまったのでしょうか。
椎間板ヘルニアのわんちゃん。
椎間板ヘルニアはその病気の重さによっていろいろな症状がみられます。
痛みだけであったり、足やときには手が麻痺したり。
はじめの症状ではなかなか気付けないくらいに、ほとんど症状が目立たない子もいます。
「何となくおかしい」
「何となく元気がない」
いろいろと調べてみると、椎間板ヘルニア症状であることがわかることもあります。
診断的治療と言いまして、まずは強くこの病気が疑わしい場合に、検査や確定診断ではなく、治療をしてみて、2-3日で良くなったら、この病気であると絞り込む方法があります。
それでも確定診断ではありませんが、元気になって症状が全くなくなり、快適な生活に戻ることができます。
しかしながら、重い場合、これは5段階のグレードに分けますが、グレード5の場合、治療は手術に限られます。
それでも完全に治るとは言い切れません。
このような場合、排尿障害がでることがあります。
感覚の麻痺によって、尿が出なくなってしまうのです。
これはこれで、膀胱炎の治療が必要なこともあります。
まず、手術を前提にした場合、MRI検査で椎間板ヘルニアの部位を特定します。
そこで、手術が適応かの判断と、回復率についておおよその予想を立てます。
費用、回復の見込み、そして手術に追加する治療方法、考えられる今後を飼い主さんと相談をします。
最も怖いものは、脊髄軟化症です。
これは命を脅かす症状で、MRIでもある程度「可能性」までは絞り込めますが、確定診断は症状がでないとわかりません。
また、治療方法がありません。
これは手術が終わってから起こることもあります。
重い椎間板ヘルニアは麻痺だけではない危険が潜んでいます。
何となく元気がないとか、どこか痛そう(どこだかわからないけど、抱っこすると「キャン」となく)から、後ろ足が麻痺して立たないまで、いろいろな症状があります。
僕は飼い主さんの「何となくおかしい」「何がと言う訳ではないけれども、いつもと違う」をとても大切にしています。
おそらくは何かがおかしいはずですから。
椎間板ヘルニアに関わらず、「いつもと違う」は共通して大切な感想だと思います。
すぐに良くなれば、問題は本当になかったのかもしれませんが、2-3日何となくおかしな様子が続くようでしたら、まずはご来院頂くのが早期解決につながるかもしれません。