都心で生活するブタさん
秋ですね。
長袖シャツくらいの軽装で隅田川にかかる橋を渡ると、川風に吹かれて、ちょっと寒い時もあります。
今回、ミニブタさんがワクチン接種で来院です。
この子が受付で待っていると、周りの方々が驚かれます。
「ブタさんも診るんですね」、そう言われます。
去年この子の手術をしたときは、1泊入院してもらいました。
開腹手術でしたが、その後の回復も順調でした。
その頃は、まだ小さな本当のミニブタさんでしたが、今回は中型犬よりも体重がありました。
確かに、ミニブタではないブタさんの体重は生後6カ月で100から120kgほどです。
ですから、ミニといのは、普通のブタさんと比較するとミニですが、子犬のようなブタではありません。
生後1年で体重が20kgを超えていても、ミニではないブタさんに比べると、十分ミニなのです。
話はかなり脱線しますが、以前にミニブタを購入した方が来られていたことがありました。
今回のミニブタさんの飼い主さんとは違います。
その方は、ミニブタさんをマンションのベランダで飼われていたのですが、大きくなりすぎたから飼えないという相談をされました。
・・・。えっ?
本当に辛い出来事でした。
結局、その子は、他県の牧場で飼われることになり、結果としては大変に幸せな生活を送ることができるようになりました。
その元気な姿を牧場の方が送ってくださったようで、元飼い主さんに写真を見せていただきました。
広い牧場でノビノビと暮らしているようでした。
さて、今回のミニブタさんは、おそらくは最も都心に住むミニブタさんではないでしょうか。
このミニブタさんに必要なワクチンは豚丹毒ワクチンです。
人にも関係する病気です。
この飼い主さんはイノシシがいるような郊外へもお出かけになるとのことで、相談の結果、このワクチンをご提案しました。
ミニブタさんは悲鳴を上げます。
どんなに優しくしても。
そうしてワクチンは終わりました。
飼い主さんは豚インフルエンザも気にされていましたが、今回は行いませんでした。
国内では流行した同じインフルエンザの豚用のワクチンを製造しているところが1社あります。
用意はいつでもあるので、危険が迫るようでしたらまた、・・悲鳴を聞きながら注射かもしれません。
みなさまも、インフルエンザ、ご注意くださいね。