日本橋動物病院だより

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再発防止策

当院では明後日の18(火)、19(水)、20(木)は夏季休診日とさせていただきます。
→診療スケジュールのページ
お盆の間も、多くの来院がありました。
実は、お盆の間は皆様お出かけで、外来は少ないだろうと何となく思っておりましたが、そうではありませんでした。
また、去年より始めましたこのブログや当院ホームページで、診療スケジュールをご覧いただいてよかったです
ところで、これまで何度か膀胱結石手術の様子をブログでもご紹介いたしました。
今回もまた・・です。
ヒトもそうだと聞きましたが、ワンちゃん、ネコちゃんも一度膀胱結石ができますと、治療して治っても再発しやすいものです
今日、手術をしたワンちゃんもまた、2度目の手術だそうです。
1度目は他のどうぶつ病院で3年ほど前にされたとのことでした。
主な症状は血尿ですが、今回は加えて排尿困難というものがありました。
レントゲンと超音波検査で結石確認しました。
全身麻酔をかけて、お腹を開き、膀胱を切開してから結石を取り出します。
形からして、シュウ酸カルシウム結石だと思います。
正確な結石の種類を知るためには、結石分析の結果を待たなければなりません。
今日のワンちゃんはその後で、体表面の腫瘍摘出手術もありました。
膀胱結石と腫瘍の摘出でおおよそ1時間の手術でした。
膀胱結石は摘出手術は大変ではありませんが、この後の再発防止が大変に困難です。
基本的には結石分析の結果を基に、食事療法を行います。
これが大変です。
飼い主さんの心境としまして、「処方食だけではなく、これも、あれも与えたい」というお気持ちと、「処方食だけを与えるのが理想的なのはわかっている」というお気持ちの葛藤があります。
食事を楽しみするのはヒトもどうぶつも同じです。
それが、毎日決まったものだけを食べるとしたら、やっぱり嬉しいことではありません。
獣医師として、「処方食だけを与えて、それ以外のものは与えないで下さい」と言うのは簡単です。
しかし、処方食だけを与えなければならない飼い主さんと、それしかもらえないワンちゃんのことを考えますと、難しいなぁと思います。
一つのオススメは、面倒ではありますが、細かな尿検査です。
ある程度頻繁に尿検査をすることで、他の物を与えてもこの程度なら大丈夫というものが見つかることがあります。
膀胱結石の手術は、結石を取り除くことは一つの目的ではありますが、再発を防ぐことが最終的なゴールです。
どうぶつ病院と、飼い主さんと、ワンちゃんと、一緒に頑張りましょうね。
次ぎに手術をしなければならないとすれば、とてもとても残念なことですから。