日本橋動物病院だより

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胃内異物

昨日5月10日の出来事です。
前日にワンちゃんのお誕生日会をされたようで、その時のワンちゃん用ケーキのローソクとローソクをケーキの刺す台を食べてしまったとのことでした。
朝から吐いているとのことでしたが、いたって元気で、与えてはいないけど食欲はあるだろうとのことでした。
食べた物と同じローソクと、その台を見せていただきましたが、もしかしたら吐き出してくれるかもしれないと吐かせる処置をしてみました。
レントゲンを撮り、もし吐かなかった場合を考えて、内視鏡の準備やそれでもとれない場合も考えて、手術の準備までしました。
はじめの薬を飲ませて5分くらいで、ゲェーと見事に砕けたローソクとその台を吐き出しました。
実は、5月9日はこのワンちゃんの誕生日で、翌日の10日(処置を行った日)は母の日ということで、夜にお食事会を予定されていたようでした。朝に来院されましたが、ご心配は大きくて、母の日の食事会は止めようとも思われたようでした。
せっかくのご予定ですので、お食事会までには解決させたいと思っていましたが、最も協力的だったのは、ワンちゃんでした
でも、上手に吐き出せましたね
お昼前にはお迎えに来られましたので、きっと夜のお食事会は予定どおりに行われたと思います。
本当によかった。
このように内視鏡も手術もせずに出せるのは限られています。
小さくて、食道に引っかからずに出せるものです。
処置前から何度も吐いているのに、目的の物を吐けない場合には、吐かせる処置をしても吐けないことがほとんどです。
出せない物も多いので、このような処置で全てが解決とはいきませんが、今回はラッキーでした
ところで、ワンちゃん用のケーキは食べたのでしょうか
ローソクだけ食べてしまって。ケーキを食べられていなかったら、ちょっとかわいそうな感じがしました。
それにしても、母の日のお食事は安心して楽しまれたと思います