血液型
2カ月に1度ほどの割合で、東大でセミナーがあります。
いつも夜の7時30分から10時頃まであります。
昨日は診療終了後でしたから、8時30分から参加しました。
3つの話がありましたが、僕が参加できたのは後の2つだけでした。
その話題の1つは犬の前立腺癌です。
もう1つのテーマは犬猫の輸血です。
前立腺癌は男の子だけの問題です。
いろいろな統計や集計結果を見せていただきました。
通常、前立腺の病気は去勢手術をしているとかなり防げます。
前立腺の腫れや炎症などは去勢手術でかなり小さくできたり、起こりにくくなります。
また、去勢手術で治る前立腺の病気もあります。
しかしながら、前立腺癌は去勢していても、していなくても、起こります。
東大の集計ではミニチュアダックスに多いという結果がでていました。
東大では前立腺癌は最近2年間で10件。
その中での話ですから、たまたま結果として多かったとも考えられます。
前立腺癌の症状の1つは膀胱炎症状です。
その後で化学療法(いわゆる抗癌療法)がなされます。
最初に行う検査は超音波検査(エコー)、尿検査です。
さらに詳しいことは、麻酔下での病理検査やCTです。
治療は手術に限られます。
次に輸血の話がありました。
東大は、一般の動物病院からの紹介だけを受ける、いわゆる2次診療の動物病院です。
輸血も平均すると毎日必ずあるくらいの数です。
献血プログラムもあり、献血のお願いもされているようですが、なかなか必要量には満たないようです。
東大でのセミナーは夜の10時過ぎに終わりました。
小雨でしたが、傘はいらない程度でしたね。
その後で冷たい強風が吹いていましたね。
当院でも必要に応じて輸血を行っています。
先日は大きなワンちゃんに協力をしていただきました。
献血をして頂くのは、できれば25kg以上の体重のワンちゃんが理想的です。
あまり知られていない血液型のお話です。
ワンちゃんの血液型はいくつかのタイプがあります。
DEA1.1、1.2、1.3、3、4、5、6、7、8が存在ます。
ネコちゃんではA、B、ABの3種類です。
ネコちゃんのAB型は極めてめずらしく、お父さんネコもお母さんネコも両方がAB型でないと、AB型の子供は生まれません。
どうぶつの血液型占いがあるとおもしろいのかもしれませんね。
日本の多く(およそ80%)のネコちゃんはA型ですから、ほとんどのネコちゃんが同じ運勢になってしまいます。
さらには、ワンちゃんの60%ほどはDEA1.1(+)です。